アジレントのデジタルマルチメータU1253Bを購入

 10数年前に仕事で使っているテスターと同じモノを使った方がいいかな、と思ってE2373Aというテスターを購入(確か2万円ぐらいだったはず)して使っていて、表面実装なコンデンサを使う機会が増えてLCRメータを使うのは大げさだし、おおよそでも良いので容量も測れた方が良いかな、と思って買い足すことに。
 前に買ったテスターも10年以上使っていて、結構長い期間使うことになるので良いテスターを買おうと思い立ってFluke 287Agilent U1253Bのどちらかにしようかなと思ってマニュアルを落として比較したところ、機能的にはほとんど変わらないように見えて、Fluke 287は解像度が高いので情報量が多そうかな、周波数カウンタはU1253Bの方が20MHzまで測れるのか…などと悩みまくり。
 んで、ずっとE2373A使ってるし同じメーカーにしようかな、値段もU1253Bのほうがちょっと安いし、使っている測定器はアジレントさん多いし、ということでU1253Bでググッて安かったマルツパーツ館に注文。1週間後に到着。常時在庫していないので時間掛かるのかもしれません。


 到着後にパッケージを開けたら校正証明書が入ってました。おー、測定器っぽい。日付を見たらDate Used 28-Jul-2010, Cal Due Date 24-Mar-2011となっていてすでに校正切れてました…。まーそんなに買う人いないのかもしれないのでしょうがないか…。
 パッケージの中身はこんな感じ。

 普通に使う場合には必要十分かと。これ以外には校正証明書やクイックスタートガイドが入ってます。
 電池として使われているのは006Pのニッケル水素充電池で付属していたのは7.2V/300mAhのモノでした。充電の際には専用の充電器を本体に挿して充電を行う形になり、本体のCHGとCOMにアダプタの出力を刺して充電します。006Pニッケル水素充電池は8.4Vと7.2Vのモノがありますが、設定項目に電池の電圧を設定があるのでどちらでも使えるようになってます。これは便利。
 PCに接続するためのキットは今回は買わなかったけれど、ちょっと使えると便利そうなので後ほど購入予定です。


 2週間ほど使ってみた感じ電池のもちがあまり良くない(ずっと使ってると2日で電池切れてしまうので10時間もたないというか、カタログによると動作時間は8時間)かなと。他の電池で動く高性能なテスターも以前使った際に電池がすぐ切れちゃうというイメージがあるので、電池と違って充電すれば使えるのは良い点でしょうか。1日使ったら充電するようにするとか、代わりの充電池を用意するという運用で。


 テスターとしての使い勝手は機能が多すぎてまだマニュアル見ながらじゃないと使いこなせてません。マニュアルを見ると分かりますがとにかく機能豊富。

  • DC,AC,AC+DC電圧/電流測定
  • AC電圧/電流の真の実効値測定
  • 測定中の周囲温度を表示
  • 最大500MΩの抵抗測定
  • 0.01nS(100GΩ)〜500nSのコンダクタンス測定
  • 最大100mFのキャパシタンス測定
  • 最大20MHzの周波数カウンタ
  • 選択可能な基準インピーダンスによるdBm測定
  • 突入電圧/電流を補足できる1msピーク・ホールド
  • 温度テスト・温度測定
  • 周波数,duty cycle,パルス幅測定
  • 最小/最大/平均/現在の読み値の動的記録
  • ダイオードテストと可聴導通テスト
  • 周波数,パルス幅,duty cycleが選択可能な矩形波ジェネレータ

などなどいろいろな機能が。
 マニュアルはこちらに。普通によく使うのはDC電圧測定と抵抗測定にキャパシタンス測定にダイオードテストと導通テストぐらいでしょうか。
 また設定項目も非常に多いのでマニュアルはよく読んだ方がよさそうです。


 とりあえずDC電圧測定や抵抗測定はは更新速度が最大で1秒間に7回なのですぐに変化してくれるので非常に使いやすいです。
 キャパシタンス測定は100pFはちょっと測れているのかよく分からない感じで、1000pFは問題無く測れました。これはまぁスペック通りでしょうか。500pFあたりも測れそうではあります。
 キャパシタンス測定の時に出力されている波形は

こんな感じの波形がテスターから出力されてます。これは負荷無しのオープンの状態。これでCに充電してあれこれやって容量を求めてるはずで細かい原理とかはたぶんググると出てきます、で逃げます。


 周波数測定は手持ちのファンクションジェネレータで3Vppの矩形波出して20MHzまで問題無く測定出来ましたが当たり前ですね…。


 矩形波ジェネレータで600Hzを出力してオシロで見ると

こうなっていて、ちょっと立ち上がりがなまってますが用途によっては十分使えるかと。
測定に使用していたプローブの調整を行っていなかったため、立ち上がりがなまっているように見えていましたので再測定を行いました。
 4.8kHzの時の波形は

こんな感じで600Hzの波形から立ち上がり部分が拡大されたような感じになります。
 オシロの画面残してませんがduty比を変えたりパルス幅を変えたりも出来ます。


 他にもいろいろと機能がありますが、とりあえずはこんな感じで。デバッグなどに使うには十分使えるというか、簡易的な測定を行うのに非常に使い勝手が良いです。更新間隔が速くて桁が多くて正確なのできびきび使えています。