簡易型電流プローブNYA-01 | NYA manufacturingを使ってみたよ

 twitterのプロモーションで、消費電流の変化をオシロスコープで波形として見る商品が流れてきたので買ってみて使っています。
 たぶんこのツイート

だったと思いました。


 抵抗に電流が流れると抵抗値に応じて電圧が発生(V=I*R)しますが、それを利用して電流を電圧に変換しているはずです。使っているICは性能などからdigikeyで探してみて、たぶんMAX4376では無いかな、と思っています。
 4,5pinに抵抗20mΩを付けて1Aの電流を流すと抵抗値両端の電圧は
20mΩ*1A=20mV
として見えて、上記MAX4376のゲイン50倍の物を使うとこれが50倍されるので
20mV*50=1000mV=1V
の電圧として見えるようになります。そちらをオシロスコープで見ると波形として消費電流を見ることが出来ます。


 ちょこちょこと使っていたのですが、試しにみんな大好きダライアス外伝の基板を動かした時に、+5Vの消費電流がどう変化しているか、が見えるような動画をtwitterに投稿してみました。

 大体2.6A程度で、こちらはクランプメーターとほぼ同じ値になりました。結構大きく電流値は変化していることや、VSync(16.6ms)に同期して変化していることなどがなんとなく分かるのでVSyncをトリガにして波形を見た方が良かったかなとか。消費電流は大きく変わりますので、パスコンなどをきちんと入れましょう。


 VSyncをトリガにして波形を撮り直して、こちらの方が見やすいので追加しておきます。

 ch1が黄色で消費電流値、ch2が青でVSyncです。ch1のXY軸の設定は同じでXが50mA/divでYが5ms/divです。


 こういう電流を見るためのプローブも売っていますが結構高いので、約2000円でここまで見られれば良い物だと思います。
 電流を視覚的に見ることが出来ると、低消費電流の物がどのように電流を消費してどのくらい電池が保つか、などの計算が出来たり、数日に1回だけ起こる不具合があり、それがあるデバイスに過電流が流れて壊れる場合などに過電流が起こった時にオシロのトリガを掛けて、全体を止めてメールを送って…などというデバッグに使ったりしています。


 電圧も電流も何事もそうですが、見えない物が見えるようになるといろいろと分からなかったことが分かるようになったりすることもあります。こういう事象をある程度簡単に安く見ることが出来るようになり、良い時代になったなと。