複合同期信号ではない基板をマイコンソフトのフレームマイスターで映す
サイバーステラという同期信号が24kHzで複合同期信号ではなく、水平同期信号と垂直同期信号が別々に出ている基板をマイコンソフトのフレームマイスターであれこれやった結果をメモとして残しておきます。
水平・垂直同期信号を混ぜて複合同期信号にする方法としてはいろいろとあるみたいですが、今回はブラウン管用として初めから以下のような回路が組まれていました。
この状態でAV7000を経由してフレームマイスターのRGB21pin入力に入れても全く映らず。オシロスコープで見てみるとほとんど振幅が無いような状態になっていました。
この回路で使用している74LS266の出力はオープンコレクタなため、無負荷な場合は4.7kΩでプルアップされた+5VとGNDが見えるような形になります。
フレームマイスターを分解して見たところ、複合同期信号(Csync)は75Ωで終端されていました。また、AV7000内部に100Ωの抵抗を通して出力されるようになっていました。フレームマイスター内部の終端抵抗に見える電圧を計算*1してみると、以下のようになります。
フレームマイスター内部では0.08Vにしか見えていないことになります。Csync信号のフレームマイスターの仕様を確認すると0.3Vpp負極性となっています。かなり小さいです。これでは映りそうにありません。
現在4.7kΩとなっている+5Vのプルアップ抵抗を変更すれば映りそうですので計算をしてみると1kΩにすると大体0.3Vぐらいになりそうです。
以下のような回路図となりました。違いは出力についている抵抗が1kΩになっただけです。
このように回路を変更してみましたが映りません…。ダメか…と思ったのですがフレームマイスターはXRGB-mini CPU Ver 1.06から以下のような機能が追加されました
●スクリーンメニューの「画面特殊設定」に「同期LEVEL」を追加しました。
入力されるRGB信号(同期信号)の同期レベルを調整できます。
通常はこの設定は使用しませんが、特殊な機器に対応する際に使用します。
※この機能をむやみに操作すると映像が表示されなくなる場合がありますのでご注意ください。
Csyncの電圧が高めなため映らないのだろう、と判断して試しに同期レベルを18に設定してみたところ問題無く映るようになりました。
サイバーステラ以外の基板でどうなのかは試していませんが、基板によっては映るのかもしれない、ということでメモとして書いておきます。
プルアップ抵抗は抵抗値を低くしていくと流れる電流が増えて抵抗が燃えてしまったりすることもありますので、調整をする際には注意が必要です。計算して燃えないことを確認してください。
フレームマイスターであれこれ基板を映してみたり、分解して中身を見てみたりしていますが、調整をすることにより結構な基板が映るのでは無いかと思います。
アーケードゲーム基板をキャプチャするのに結構オススメ出来るのでは無いかと思っていますので、後で何か書きたいところです。
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*1:5.0/(4.7k+100+75)*R