アーケードゲーム基板を遊ぶ環境について

 一番良いのは筐体を買っちゃうですが、これ以外の環境を作る場合についてメモを。筐体が一番おすすめです。まぁ、買っちゃえばどうにかなるので是非筐体を。


 最初に結論を書いてしまうと、今筐体以外でアーケードゲーム基板を遊ぶ環境としては

が良いんじゃないかな、と思ってます。ただし、フレームマイスターもファームウェアのページにあるようにF3など映らない基板がありますので、遊びたい基板が映るかについて下調べは行う必要があるかもしれません。
EL1883というsync separatorを使ってH/Vsyncに分離した後にEXORを使って合成を行うとF3も映るようになりました。こちらに回路などを記載しています。

以下思い出話など

 一昔前のアーケードゲーム基板を遊ぶための環境としては

  • 業務用RGBモニタ、ブラウン管TVやRGB入力があるTV
  • コントロールボックス

などでS端子やRGBで接続を行なって遊ぶ、というのが一番多かったのではないかと思います。


 が、時代も変わってブラウン管はほぼ絶滅し、液晶テレビプラズマテレビのみの世界になってしまいました。
 液晶テレビなどにアーケードゲーム基板のRGB信号を映す場合、そのままではほぼ入力することが出来ないため、S端子に変換したり15kHzのRGB信号をアップスキャンして31kHzに変換したりして映す必要があります。
 アーケードゲーム基板の信号を変換する場合、問題になるのが出力しているアーケードゲーム基板の信号に個性がありすぎて、映ったり映らなかったりすることがあり、このコンバータではこの基板が映るが、この基板は映らない、などがあって非常に面倒でした。
 さらに映像信号に何らかの処理を行なって変換する必要があるため、どうしても遅延が発生してしまいます。


 上記のめんどくささと遅延があったため、手持ちのブラウン管を大事に使っていればまぁ行けるかなと思っていたのですが、さすがにこの環境を今後も維持するのは厳しいかと思い、XRGB3を買ってみたものの遅延が厳しく、SC-500N1/DVIも遅延に関しては問題なかったのですが映る・映らないがありなかなか厳しいモノがありました。


 で。キャプチャ用に分配して、ゲーム自体はブラウン管でゲームをやったりしていたのですが、マイコンソフト株式会社からFRAMEMEISTER XRGB-miniが低遅延を謳って発売されたため、入手して試してみたところ映る基板は少なかった物の遅延に関してはなんとかなるかな、という感触でした。しばらくの間あまり映る基板は無いような状態でしたが、その後ファームウェアのアップデートが行われ、手持ちにある基板がほとんど映るようになり、さらに非常に扱うのがめんどくさかった24kHzにも対応しているため、手持ちの基板は大体映るようになりました。
 大体映るに関してですが、アーケードゲーム基板の信号は個性が強いため、設定が標準のままでは映らないことがあります。この場合、設定の中にある「画面特殊設定」の「同期LEVEL」を調整することにより映っています。本当はオシロスコープなどで信号のレベルを見て調整するのが良いのかもしれませんが、減らして増やして…を行なってINPUTのLEDが点灯する値を探しだせばなんとか映せるかと思います。
 上記同期LEVELですが、基板から出力されているC-Syncという信号について調整を行なっています。本来であれば基板からそのままの信号を入力した方が良いのですが、コントロールボックスによってはC-Syncに抵抗が入っていたりしますので、フレームマイスターに入力する場合は基板からそのまま入力出来るようにした方が良いかもしれません。同期LEVELを調整すれば大体映るとは思いますが。


 現時点でかなり使えるなーと思っているフレームマイスターですが、何点か気になっている点もあり、

  • F3などが映らないというか画面がぶれる
  • メガドライブのインターレスなRGBが映らないので悲しい
  • インターレス信号が苦手っぽい
  • 信号の認識に時間が掛かるため、解像度が切り替わるようなタイトルで厳しい

という弱点もあります。
 ただ、これらは映せるタイトルや遅延を考えるとメリットの方が大きいです。


 今だとHDMI信号を取り込めるボードも安価に入手出来るため、フレームマイスターを使えばRGB信号が特殊なアーケードゲーム基板もustreamの配信や動画取り込みも出来て良い時代になりました。
 現在の環境は

  • AV7000
  • フレームマイスター or XRGB-3
  • AVアンプでHDMI*2へ

という環境で遊んでいます。


 テレビでゲームを遊ぶ場合、画質モードにあるMEISTERモードという昔のブラウン管みたいに走査線エフェクトを加えたモードが基板によってはかなりそれっぽく見えて良いので是非試してみることをおすすめします。CPS2とかかなりそれっぽいです。


 というわけで、アーケードゲーム基板のRGB信号を変換して遊ぶ場合、ちと高いですが買うならフレームマイスターかなーと思ってます。

電波新聞社 FRAMEMEISTER DP3913515

電波新聞社 FRAMEMEISTER DP3913515

XRGB-3もあると便利なコンバータでしょうか。
電波新聞社 XRGB-3 DVI対応アップスキャンコンバーター DP3913418

電波新聞社 XRGB-3 DVI対応アップスキャンコンバーター DP3913418

X68kPC-98などを映す場合はXPC-4が良い感じです。PC-98の30行計画を使ったりしても問題なく認識して変換してくれます。おすすめ。