PS4版BORDER BREAK専用コントローラの中身について

 8/2からPS4で遊べるBORDER BREAKというゲームタイトルで使えるコントローラがHORIより発売されました。無事にこちらを入手しましたので、分解してどのような構造になっているかを見てみました。

注意点

 分解などを行うとサポートを受けることが出来なくなります。
 このコントローラの製造・販売を行っているHORIさんはサポートがかなり手厚いと過去に修理をお願いした経験から感じています。遊んでいて調子が悪くなった、などの場合はまずサポートに問い合わせを行った方が良いと思います。

Windows7に挿した場合

 Border Break Contollerとして認識します。ゲームコントローラ+オーディオデバイスとして認識して普通にボタンなども反応しますのでWindows7でも使えます。


分解

 下記画像の○の位置にネジがあります。滑り止め用のゴムを外さないとネジが見えません。一度剥がすと完全に同じ状態に戻すことはそのままでは難しくなりますので、覚悟を決めてから分解しましょう。


 分解後に底板とコントローラ側を見ると下記写真のような状態になっています。中央にある金属板でグリップ部分を固定しています。

 金属板にあるネジ4本を外してグリップ部分を引っ張るとグリップ部分を抜くことが出来ます。


 アクションボタンを固定しているネジ2本を外して取り外し、全体を見ると以下の画像のようになります。直接ボタンを押すようになっています。


 ボタンを取り外すと以下の画像のようになります。こちらのボタンは交換用の部品が一つ入っています。


 グリップにあるネジ3本を外すとグリップを分割することが出来ます。グリップ上部にはめ込み部分があります。こちらは丁寧に扱わないと折れてしまうと思われますので、プラスチック製などの薄い板を差し込んで少しずつ外すようにしてください。


 ダッシュ・ジャンプボタンと十字キーの基板、アナログ入力用の基板を分解する前の表と裏です。



 ダッシュ・ジャンプボタンは正しくないと取り付けられないように切り欠きの位置と場所が異なるようになっています。また、こちらにはボタンにゴム部品が取り付けてあり、押し心地(?)が若干柔らかくなるようになっています。


 十字キーの部分を分解すると以下の画像のようになっています。かなり頑丈に作られているように見えます。固定用のプラ部品は正しい向きに付けないときちんとはまらないようになっています。


 アナログスティックの基板です。プラ部品を外すとアナログ入力用の部品に触れるようになります。


 どこかで見たことあるなと思っていて考えていて、以前


twitterで見かけたグリップを再現されていた方が使っていた部品を教えていただいて採寸してみたところ、使用されている物と同じ部品と思われます。
アルプス電気 : RKJXK/RKJXVシリーズ|RKJXV1220001|基本情報
 入手して交換してみる予定です。
 上記部品ですが、垂直状態から規定されている角度以上(23°以上)傾けると操作感覚などがおかしくなる可能性があります。過度に動かさないようにしましょう。


 以下の写真がメイン基板の裏表となります。


 主要な部品としては以下の物が使用されています。

 その他CPUが3.3Vで動くようで、その電圧を生成するためのレギュレータなどがあります。


2018/08/07追加
 アクションボタンおよびダッシュ・ジャンプボタンを採寸して部品を探してみたところ、おそらく以下の部品が使用されていると思われます。

部品名 メーカー 型番 メーカーurl 販売先など
アクションボタン オムロン B3FS-1005 B3FS-1005 オムロン制御機器 B3FS-1005 Omron タクトスイッチ,SPST-NO, 表面実装 RS Components
ダッシュ・ジャンプボタン オムロン B3F-4000 B3F-4000 オムロン制御機器 B3F-4000 Omron タクトスイッチ,SPST-NO, スルーホール RS Components

 部品を入手し交換して使用感などを確認予定です。
 それぞれの部品を入手してみたところ、アクションボタンが書いていた物ではありませんでした。現在同じ物が無いか探しています。


 ダッシュボタンを外してみたところ型番が書いてありました。


 ダッシュボタンを同じ形で高寿命型であるB3F-5000に変更してみました。電気的耐久性はB3F-4000が300万回以上で、B3F-5000が1000万回以上となります。

 これでおそらく壊れるときはジャンプボタンから壊れるはずです。


 また、アクションボタンを取り外してみました。

 シルクにJHE004という文字列がありましたので、こちらがボタンの型番かもしれません。検索してみましたが、それらしい部品は見つけることが出来ていません。こちらは現在も探しています。


 一番気になっていたアクション・ダッシュ・ジャンプボタンおよびアナログ入力用の部品として入手出来そうな部品が使われており、10年後に使いたくなった場合などにも修理が出来るのではないかと思われます。ただし、アナログ入力部に使われているクリアパーツの摩耗やそれぞれのボタン部分のプラ部品も摩耗で使えなくなる可能性が高いと思われます。これらが何とかなればかなり長期間に渡って使用出来そうです。
 今でも20年以上前のアーケードゲーム基板を触って遊んでいたりします。ボーダーブレイクも出来るだけ同じような環境で20年後にも遊べると良いなと思っています。